サーボドライブには、機械・装置の動きを精密に制御(モーションコントロール)するためのエンコーダが不可欠です。エンコーダの性能は、サーボモータの制御性能、ひいては機械・装置の性能を左右する重要な要素です。エンコーダの角度情報はモータの回転速度や回転角度を制御するのに使われます。角度情報が正確で詳細であるほど、速度や位置を精密に制御することができます。現在の安川電機のサーボモータ(Σ-Xシリーズ)は検出器であるエンコーダの分解能が業界最高レベルの26bitもあり、360度の6700万分の1にあたる微小な角度が分かるのです。

また、エンコーダは、サーボモータとともに機械・装置に組み込まれるため小型化が必要で、使用される環境が厳しいため振動・衝撃や温度変動などにも耐えなければなりません。

超高速・超精密な性能を支える位置決めセンサー「エンコーダ」

サーボモータと対になって超精密なモーション制御を可能にしている装置がサーボアンプです。Amplifierの略で、音響機器では信号を増幅させる役目ですが、サーボアンプの場合は供給された商用電源(100Vや200V)の電力を、上位コントローラからの位置/速度/トルク指令に対してエネルギーを変更して、それらの指令に合ったモータの動きになるように出力を変換する役目を持っています。当社ではサーボアンプのことをサーボパック(注1)と呼んでいます。

注1:サーボパックは当社の商標です。

モータの信号を増幅させる「サーボアンプ」

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装置の中にはサーボモータやインバータ、表示機器やスイッチ、センサーなど様々なコンポーネント製品が使われています。その装置を制御するのにPLC(Programmable Logic Controller)が使われています。PLCは、従来の自動化システムで使われていた電磁リレーの置換えを目的に誕生し、あらかじめ定められた順序に従って制御を行います。これは「シーケンス制御」と呼びます。一方、近年、各種機械は高性能化が求められてきました。サーボやインバータを用いて複雑な動きを高速に行う各種装置を制御するために、マシンコントローラが誕生しました。このように、マシンコントローラとPLCは誕生した目的が異なるので、得意とする仕事が違います。PLCは入出力(I/O)を制御することを得意としているのに対して、マシンコントローラは複雑な動きを高速・高精度に制御することを得意としています。

モーション制御の頭脳「マシンコントローラ」

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