モータを回し続けて100年。
世界最高水準の技術・製品による事業運営で、産業の高度化、そして社会課題の解決に貢献します。
当社は1915年に北九州市(福岡県)で創業し、炭坑用電機品の受注生産から始まりました。以来「電動機(モータ)とその応用」を事業領域に定め、鉄鋼プラント向けやセメント用途向けなど社会インフラを支える技術・製品を開発してきました。1960年代以降は電機品を電子制御するいわゆるメカトロニクスの考え方を先だって提唱し、”止めることが得意なサーボモータ”、”モータを効率よく回すのが得意なインバータ”、”自社のモータを組み込んだ業界最高の動作精度を誇る産業用ロボット”など数々の製品を世に送り出し、時代の先端産業を支えてきました。
現在では自動車、電気自動車(EV)、半導体、電子部品、次世代通信、食品製造、農業、バイオをはじめとした産業の高度化への貢献に加え、エレベーター、空調、オイル&ガス、ポンプ、太陽光発電、ロジスティクスといった社会インフラなど、私たちの暮らしに欠かせないさまざまな分野で支えています。
これらを実現するのが、当社の「モーションコントロール(サーボモータ、インバータ)」「産業用ロボット」「システムエンジニアリング」などの事業です。
さらに、2017年からはメカトロニクス製品にデータを活用することでお客さまの持続的な生産性向上を実現する、これまでのメカトロニクスを進化させた新たなソリューションコンセプト「i3-Mechatronics(アイキューブメカトロニクス)」を提唱しています。お客さまの経営課題の解決に寄り添いながら、サステナブルな企業成長を目指します。
自動車産業は、製造業の中でも古くから自動化が進められてきました。安川電機の産業用ロボットも自動車向けの割合は半分を占め、溶接・組立て・塗装などのあらゆる工程で使われています。
例えば、自動車ボディーの下側やマフラー、そしてシートの骨組にはアーク溶接ロボット、ボディーの側面や天井の接合にはスポット溶接ロボット、部品やボディー塗装には塗装ロボット、シートやウィンドウの取付けにはハンドリングロボットといった具合に、様々な工程に合わせて多種多様なモデルが使用されています。
近年は、電気自動車(EV)化や自動運転技術など、自動車業界は大きな変化が起こっています。EV化に伴い増加しているリチウムイオン電池の生産設備でも、当社のロボットのみならず、サーボ・インバータが活躍しています。
あらゆる精密機械にとって心臓部となる半導体。その製造工程では精密な動作と非常にクリーンな環境が求められます。半導体製造装置の多くには、当社のサーボモータが搭載されており、半導体ウエハーの搬送には当社のクリーンロボットが使用されています。
また、近年発展が目覚ましい分野(スマートフォン製造、5G基地局、自動運転、データセンター)においても、それらに使用する精密部品を製造する「工作機械」や「金属加工機」には、サーボモータが使用され、パソコンやスマートフォン、薄型テレビなどに使用するFPD(Flat Panel Display)の搬送にはロボットなど、様々な製造現場で当社製品が貢献しています。
食品製造の分野では、労働力不足を背景に自動化へのニーズが高まっています。
食品工場では、食品そのものを作る工程以外にも食材の投入、パッケージングやラベルの貼り付け、出荷のための段ボールへの箱詰めやその積付けといった様々な工程があり、それぞれに適した当社のロボットが活躍しています。食材に直接触れる工程では、衛生面に充分配慮する必要があり、特殊な表面処理と食品機械用の潤滑剤を使用することで衛生を確保したロボットもラインアップしています。最近では中食市場の拡大によって、コンビニエンスストアやスーパーのお弁当やお総菜の具材詰めや蓋閉めといった作業に適用されるケースも出てきており、安全柵なし※で人と並んで作業ができる人協働ロボットも数多く導入されるようになっています。
また、農業分野においても当社のロボット技術を活用し、「きゅうりの葉かき作業」や「いちごの選果作業」などの研究を進めているほか、当社グループの(株)FAMSでは、葉物野菜の種まきから収穫まで全行程を自動化した植物工場システムを販売しています。
※ 安全機能により安全柵なしのシステム構築が可能ですが、全てのケースにおいてリスクアセスメントとリスク低減方策を実施する必要があります。
様々な工場をはじめ、大型空調やエスカレーター、エレベーター、クレーン、ファン、ポンプなど、私たちの生活の身近なところで、当社のインバータが使われています。インバータは「モータの回転速度を制御する装置」です。インバータを使用することで、高度なモータ制御が可能になると同時に、省エネにも大きく寄与します。
また、鉄鋼・水処理プラント、大型クレーン、産電システム(繊維、紙、ゴム、アルミ、フィルムライン等)においても、当社が長年にわたり培ってきたシステムエンジニアリング技術で高品質・高効率、そして安定稼働を実現しており、社会インフラ全般において、安全安心な暮らしを支えています。
現在、地球規模で脱炭素社会の実現が喫緊の課題となっています。当社はモータそしてパワー変換の技術・製品を通じて、お客さまの設備の生産性向上だけではなく、省エネを飛躍的に向上させて、CO2排出量の削減に貢献しています。
例えば、空調設備やエレベーターやエスカレーター、電車、クレーン、ファン、ポンプなど社会インフラのほか、印刷機械や繊維機械、ゴムを製造する機械など私たちの暮らしに欠かせない素材を製造する工場で当社のインバータが幅広く使われています。インバータはモータが効率よく回るように制御することができるので、装置全体の省エネを実現しています。
また、太陽光発電用パワーコンディショナなど、自然エネルギーを効率よく活用する機器も製造・販売しています。
様々な病気の治療薬の開発、また品質検査など、研究所や医薬の現場で行われている薬の調整や実験作業は、複雑な工程で構成されていることから作業には熟練技が必要なため、自動化がなかなか進んでいませんでした。
そこで当社は、衛生管理下で高精度な動きが可能なバイオメディカル用途向けロボットを開発し、実験・解析の前処理、抗がん薬調製作業、各種菌検査などの分野で自動化の幅を広げています。人手による品質のバラツキをなくして品質の安定化を実現するとともに、抗がん薬のような劇薬に触れないようになることで安全性を確保することができます。近年は、iPS細胞の培養、ゲノム等の分析の前処理、微生物の有無を調べる検査など活用の幅が広がっています。
ACサーボ・コントローラ製品は電子部品や半導体部品などの高い精度が求められる生産機器に組み込まれています。
インバータは大型空調やエスカレーター・エレベーターなどの社会インフラで使われ、省エネに貢献しています。
垂直多関節ロボットを主力製品として、自動車関連市場を中心にさまざまな分野の生産現場にて溶接・塗装・組立・搬送などの自動化に貢献しています。
稼働が必須となる鉄鋼プラント・水処理プラントなどの各種大型プラント設備や大型クレーンを主な市場としています。
また、太陽光発電用パワーコンディショナも扱っています。
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