サーボモータとは

サーボモータとは

1960年代、安川電機は独創的なDCサーボモータを次々に生み出し、1983年にはACサーボモータを製品化し、モータ業界に新たな波を引き起こしました。そして30年以上経った今、FA(ファクトリーオートメーション)分野では100%近くACサーボモータが使われるようになりました。当社の産業用ロボットの関節に使われているのも自社生産したACサーボモータです。

 

一般のモータは負荷を回し続けて仕事をすることを目的としていますが、サーボモータは、負荷を回すこともさることながら、目標物に忠実にかつ素早く応答することを目的としています。ところで「サーボ」の意味をご存知でしょうか? その語源はラテン語のServus(英語のSlave:奴隷)からきています。奴隷は主人に忠実に従い、命令どおり動きます。サーボも物体の位置や速度や経路を思いどおりに制御することを目的としていますので、この言葉が使われ始めたのです。

 

制御システム産業用ロボット

 

ACサーボの登場

ミナ-シャモータ

ミナーシャモータ

1960年代、サーボと言えばもっぱら油圧サーボでした。しかし、作業油漏れ対策や保守の問題が大きく、電気サーボが切望されていました。油圧サーボにも勝る応答性や精度を実現すること、それが当時のモータメーカに課せられた使命でした。その使命を世に先駆け果たしたのが安川電機であり、DCサーボモータの「ミナーシャモータ」でした。「ミナーシャモータ」の誕生話は安川電機の技術を語る上でなくてはならないものになっています。

 

1970年代からのエレクトロニクス技術の進歩に後押しされ、1980年代にはDCサーボモータの全盛期を迎えます。一方、DCサーボモータにはブラシの定期交換や摩耗による発じんの問題が常につきまとっていました。1980年代の前半にはブラシのないACサーボモータが登場しますが、電流制御がアナログ制御でありCPUも8bitのマイコンを使用していたことから、DCサーボモータの制御性能には及びませんでした。

 

1980年代の後半に入り、オールデジタル制御のACサーボモータが製品化されました。そして、1990年代に入り、ASICや16bitマイコンの使用、検出器の位置データをシリアル通信で高速化することが図られ、制御性能が飛躍的に向上しました。このようなアンプや制御の高性能化と並行して、モータの永久磁石には強力なネオジム・鉄・ボロン磁石を使用することができるようになり、劇的な小形化と応答性の両立を実現しました。

 

1990 ~ 2000年代にかけて半導体・液晶産業が活発となり、それら製造装置に大量のACサーボモータが搭載されることになりました。2017年に日本企業のグローバルでのサーボモータ生産台数は約790万台(富士経済調べ、ちなみに10年前の2007年に日本国内のサーボモータ生産台数は約234万台)にも増大しています。さらに、よりクリーンで高精度なサーボモータの必要性も高まり、リニアモータやダイレクトドライブモータへと展開されていきました。

 

ACサーボモータのしくみ

ACサーボモータの構造はステータに三相巻線、ロータに永久磁石があり、シャフトの反負荷側にロータの角度を読み取る検出器があります。ACサーボモータでは、この検出器が大きな役割を担っています。同期モータであるACサーボモータを正常に駆動するには、ロータの永久磁石が作る磁極を正確に知る必要があります。検出器がその磁極情報を読み取りアンプの制御側へ渡します。そうすることで、三相巻線に正確な電流を通電することができ、指令に応じたトルクを発生することができるのです。

 

また、検出器の角度情報はロータの回転速度や回転角度を制御するのに使われます。角度情報が正確で詳細であるほど、速度や位置を精密に制御することができます。現在の安川電機のサーボモータ(Σ-7シリーズ)は検出器であるエンコーダの分解能が24bitもあり、360 度の1600 万分の1にあたる微小な角度が分かるのです。例えば山手線の円周なら、電車が線路上を2センチ動くだけで分かる精度です。

構造

 

広がる用途

ACサーボモータが使用されている用途は多岐にわたっています。半導体・液晶製造装置、電子部品実装装置、工作機械、繊維機械、梱包装置、太陽電池パネル製造装置、産業用ロボットといったファクトリーオートメーション分野を始め、現在では医療機器、アミューズメント機器、鉄道ホームの自動ドアなどに広がりを見せています。例えば、LEDを製造する装置は高い生産性と高精度な位置決めが求められることから、小形・高性能なACサーボモータを複数台使用しています。照明器具のLED化は加速的に増えていくと予想され、今後のACサーボモータの活躍に期待がかかります。

 

 

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