関連用語解説

サーボモータとステッピングモータの違いは?

ability

サーボモータとステッピングモータはどちらも位置決めができる同期モータです。一般的に位置決め精度をそれほど必要とせず、低速で移動距離の短い用途では、ステッピングモータが向いています。
それに対し、高い位置決め精度を必要としたり、移動距離の長い用途や、高速でも高いトルクを発生させたい場合には、サーボモータが力を発揮することができます。ただ、サーボモータを使用する場合、装置の剛性が不十分だと、指令に対しての追従遅れが大きくなります。
一方、ステッピングモータは装置に関わらず、指令に対して高い追従性が得られます。
また、ステッピングモータは構造的にシンプルなため、比較安価ですが、サーボモータは位置検出用エンコーダが必要なため比較的高価です。ただ、ステッピングモータより発熱量が小さく、大幅な省エネ効果が期待できます。それによってランニングコストも削減可能です。

回転仕組みによって分解能が違います。

ステッピングモータの場合、モータ自体に小歯が刻まれており、その小歯に応じた位置決め(ステップ角)運転ができるように設計されています。ドライバ(アンプ)は、コントローラから位置指令として入力されるパルス列信号のタイミングを元に、モータに対して制御信号を生成します。モータは設計されたステップ角(=分解能)で回転します。
しかし、加工精度を要するため分解能には限界があります。サーボモータの場合、モータにエンコーダを搭載し、モータ軸の回転位置や速度をドライバ(アンプ)にフィードバックする仕組みをもっています。ドライバ(アンプ)は位置や速度指令とエンコーダのフィードバック信号(現在位置/速度)の偏差を算出し、常にそれを「0」にするように、モータの回転を制御します。これにより高い分解能を実現します。

制御方式によってトルク特性が違います。

ステッピングモータはエンコーダのような位置検出センサを持たず、ドライバ(アンプ)とモータの間にオープンループ方式で制御されています。そのため、許容以上の外力トルクが軸に加わると脱調してしまいます。
一方、サーボモータはドライバ(アンプ)、モータの間に、常にエンコーダによる位置情報のフィードバックがあるので、クローズドループ方式で制御されています。そのため、許容以上の外力が加わって一時的に位置が変動しても、それを補正し位置決め完了信号などにより状態確認ができます。
また、サーボモータは高速域でも低速域と変わらないトルクを発生することができます。ステッピングモータは、低速域で高いトルクを発生させますが、速度が高くなるにつれてトルクが減少します。

構造によって消費電力や発熱が違います。

ステッピングモータは運転中でも停止中でも常にモータに一定電流を流しています。また、モータの回転速度に応じて損失が大きくなるため、その分消費電力が多くモータの発熱も大きくなります。
一方、サーボモータは偏差に応じた電流しか発生しないので、停止時や一定速度で運転中の電流は小さいため、消費電力が少なくモータの発熱も抑えられます。

    同じ条件で位置決め運転を繰り返し行った場合の発熱、消費電力比較

 

サーボとインバータの違いは?

サーボもインバータもモータを制御する装置です。商用電源を電力変換し、電圧(電流)、周波数を制御して、モータを希望どおりの速度で回転させるという基本機能は同じです。お客様から要求される性能、機能によって使い分けます。インバータは、モータの回転数を自由自在に変化させ、安定した動力を供給します。また、従来、上位コントローラで制御していた機能を標準搭載するなど、進化を続けています。更に、1000シリーズインバータはあらゆるモータの制御を実現します。汎用の誘導モータはもちろん、効率のよい同期モータ(PGなし/PG付き)も制御可能です。生活関連機器、社会インフラ設備など皆さまの身近なところから産業機械まで、ワイドな用途で使用されています。更に、ファンやポンプの場合はモータの回転数を調節することで無駄な電力消費を抑え、省エネに貢献します。

一方、サーボは指令された位置、速度に素早く追従させる制御を行います。モータはエンコーダ付きの専用同期モータを制御します。指令された位置、速度に従って、忠実、確実に移動することを得意としており、高速で高精度な位置決めが要求される工作機械や半導体製造装置などに使用されています。

 

誘導モータと同期モータの違いは?

モータは電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機器です。交流電源によって生まれる回転磁界で回るモータにおいて、回転原理の違いからみた誘導モータと同期モータの違いについてご説明します。

誘導モータの場合、回転磁界の中に、金属コイルで形成した回転子を入れると、コイルに誘導電流が発生し、この誘導電流によって生じる磁界が回転磁界に引かれて回り出します。誘導モータの磁界は、電源周波数と同じ周期の回転磁界を作っています。回転子はこの磁界に引っ張られて回りますが、実際にはわずかの遅れ(スリップ)が発生します。

同期モータの場合、誘導モータと同じ回転磁界の中に、永久磁石を取り付けた回転子を入れています。永久磁石が回転磁界に引かれ、その回転磁界の回転数に同期して同じ速度で回転します。誘導モータは壊れにくく、温度や振動、衝撃といった悪環境に強みを発揮します。容量範囲が広いので、大形を必要とされる場合でも簡単に対応できます。

同期モータは、モータの発生ロスが小さいので、機械の高効率化を実現します。また、温度変化など環境変化に強いので、高精度を必要とされる機械に適しています。しかも、誘導モータと比較して2~3枠以上小さいので、近年高まる機械の小形・軽量化ニーズにお応えできます。そして、同期モータには、回転子への永久磁石の取り付け方によって更にSPM(Surface Permanent Magnet)モータとIPM(Interior Permanent Magnet)モータがあります。SPMモータはIPMモータに比べ、更に小形となりますが、IPMモータのほうが高速回転に適しています。

 

マシンコントローラとPLCの違いは?

plc

マシンコントローラ(Machine Controller)もPLC(Programmable Logic Controller)も機械を制御するための装置です。PLCは、従来の自動化システムで使われていた電磁リレーの置き換えを目的に誕生し、あらかじめ定められた順序に従って制御を行います。これは「シーケンス制御」と呼びます。

 

plc

 

controller

一方、近年、各種機械は高性能化が求められてきました。サーボやインバータを用いて複雑な動きを高速に行う各種装置を制御するために、マシンコントローラが誕生しました。このように、マシンコントローラとPLCは誕生した目的が異なるので、得意とする仕事が違います。マシンコントローラは複雑な動きを高速・高精度に制御することを得意としているのに対して、PLCは入出力(I/O)制御が得意です。

 

エンコーダとは?

サーボドライブには、機械・装置の動きを精密に制御(モーションコントロール)するための位置センサ(エンコーダ)が不可欠です。エンコーダの性能は、サーボモータの制御性能、ひいては機械・装置の性能を左右する重要な要素です。
また、エンコーダは、サーボモータとともに機械・装置に組み込まれるため小形が望まれ、更に、使用される環境が厳しいため振動・衝撃や温度変動などに耐えなければなりません。当社が開発してきたエンコーダを検出方式で分類すると、光学式、磁気式(磁気ドラム形、リラクタンス形、1Xタイプ)があります。

光学式エンコーダ

光学式は、高分解能化、高精度化を容易に実現でき、回転形サーボの高性能化に適しています。光学式は、発光ダイオード(LED)からの光を回転ディスクに設けたスリットを通して、受光素子で読み取り、この信号を処理して回転角度を検出します。

スリット数を増やすことで高分解能化が可能ですが、回転ディスクの直径が大きくなります。また、位置情報の伝送がパルス出力では、回路の高速化や高速回転時のパルス伝送速度に限界があります。

そこで、位置情報をデータとして出力するシリアル伝送を採用し、逓倍処理と伝送フォーマット変換を専用ASICで行うことで、スリット数を増加することなく、高分解能化と小形化が可能となりました。また、光学式には、位置検出の際、電源ON時を基点とするインクリメンタル式と、電源ON/OFFにかかわらず原点からの変位情報を有し、電源ON時にこの情報を取り出す絶対値式があります。

当社は、処理速度を上げた専用ASICの開発などにより、分解能24ビット(約1600万パルス/回転)のインクリメンタル式及び絶対値式のエンコーダを開発し、サーボドライブの性能を向上しています。

磁気式エンコーダ

磁気式は、耐環境性に優れています。そのなかで、磁気ドラム形とリラクタンス形は、高分解能化が可能なため、工作機械の主軸モータや真空モータなどに採用されています。また、1Xタイプは、小形化などに優れ、高速回転、中空構造への対応が容易であるため、超小形サーボモータやロボット用中空モータなどに採用されています。ここでは、小形化に適した1Xタイプについて紹介します。

1Xタイプ磁気式エンコーダ

2極に着磁した磁石が発生する磁界を磁界検出素子で検出した信号が、1回転で1周期の正弦波形であることを利用しています(1X:1回転で1周期の信号を発生する構成)。一対の磁界検出素子(+Aと-A、+Bと-B)から磁石の1回転につき1周期の正弦波及び余弦波のアナログ信号が得られます。これらの信号の逆正接を求めることで回転角度(1回転内の絶対位置)が得られます。1Xタイプの磁気式エンコーダは、連続性の磁界を検出対象としていて、エンコーダの出力信号精度や分解能は、磁界検出精度及び信号処理精度に依存するため、小径でも高精度・高分解能が可能です。
また、信号処理部をモータに搭載せず別置きできるため、耐振動性に優れています。そのほか、高速回転や中空構造に対応できます。

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