海外の関係会社を含めグローバルで環境への取り組みを加速するため、2015年度にグループ環境方針を制定しました。
安川グループは、経営理念に基づき、地球環境保全が人類共通の最重点課題の一つであるとの認識に立ち、企業活動のあらゆる面で環境に配慮して積極的に行動することにより、持続可能な社会の実現に貢献します。
当社および関係会社ではこの推進体制のもとで、”全社環境推進委員会”で審議・決定された全社方針、実施計画により環境活動を推進しています。
グループ環境方針を各関係会社の環境目標に取り込み、事業内容に沿った環境活動を実施しています。
当社では、1998年から生産事業所でのISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得を開始し、2014年には国内生産事業所での統合認証を取得しました。*1
またグループ企業の認証取得も拡大しており、今後もISO14001を基盤として環境経営をグローバルに推進していきます。
*1 当社のISO14001適用範囲:入間事業所、八幡西事業所、中間事業所、行橋事業所、八幡東事業所の各部門および構内関連企業における生産活動・製品およびサービスの全ての段階
グループ企業のISO14001認証取得の状況2024年度に一機種でRoHS指令不適合品が判明しました。
本件について、お客さまおよび規制当局へ報告するとともに法的に適正な対応を実施し、是正処置を完了しました。
当社では、廃棄物の排出事業者責任を重視し、生産事業所が契約する廃棄物収集運搬業者及び処理業者の現地確認を全社共通のチェックシートを用いて実施しています。2024年度までに契約業者の法令違反はありませんでした。今後も継続して実施して行きます。
安川グループでは、ステークホルダーとの相互理解を深めるために、環境活動について情報開示と積極的なコミュニケーションに努めています。また、統合報告書やWEBサイトなどの媒体を通じて、環境への取り組みや考え方などを広く発信しており、今後も強化していきます。
安川グループの取り組みや環境負荷データ等について、CDPによる気候変動・水セキュリティに関する調査、日経リサーチ社による「SDGs経営」調査をはじめ、行政機関や業界団体など、様々なステークホルダーに対して情報開示を積極的に進めています。
なお、算定した温室効果ガス排出量(スコープ1、2、3)の信頼性向上のため、SGSジャパン株式会社による第三者検証を受けています。
北九州市の八幡西事業所「ロボット村」では、電力由来のCO2排出量を2021年度にゼロにする取り組み「Clean Power 100 Project」を進めてきました。
ロボット村は、エネルギーを「つくる」、「ためる」、「ひろう」、「へらす」、「賢くつかう」の5つの視点を取り入れ、さらに自社の環境配慮技術を積極的に取り込んでいます。
2021年春に開業した安川テクノロジーセンタにおいても、建物の優れた環境性能に加え、70台を超えるインバータ、マトリクスコンバータ、IPMモータなどの自社環境配慮製品の導入、太陽光発電の設置など、環境配慮技術を導入してエネルギー使用の効率化を図っています。
さらに、CO2フリー電力の導入を進めた結果、ロボット村の電力由来のCO2排出量ゼロを実現しました。
ロボット村で活用されている環境技術については、安川電機みらい館に見学に来られたお客さまにわかりやすく紹介しています。
*2 「ロボット村」は安川電機の登録商標
ロボット村は自社技術を用いた省エネ活動が評価され、平成27年度省エネ大賞において、省エネ事例部門で省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。また、製品・ビジネスモデル部門では「安川マトリクスコンバータU1000」が経済産業大臣賞を受賞し、ダブル受賞となりました。
安川電機本社棟は、平成29年度カーボンニュートラル大賞*3を受賞しました。竣工後も省エネ運用を徹底し、標準ビルに対してエネルギーを76%削減していることが評価されました。
また、本社事業所は、日頃の省エネ活動が評価され、令和元年度エネルギー管理優良工場等表彰において九州経済産業局長賞を受賞しました。
*3 建築設備技術者協会が、毎年実施している表彰制度。建物のCO2排出量をゼロに近づける「カーボンニュートラル化」社会構築への貢献を目的としている。
エネルギー管理優良工場等の表彰状と盾
ドイツのYASKAWA EUROPE GmbH ROBOTICS DIVISIONは、2016年12月にISO 50001の認証を取得し、エネルギーパフォーマンスの改善を通じた省エネルギーの取り組みを実施しています。
YASKAWA EUROPE GmbH ROBOTICS DIVISIONは、エネルギーの使用量と効率を可視化するエネルギーマネジメントシステムを使用しており、無駄なプロセスをなくし、作業手順を見直すことで省エネルギーを実現しています。
2019年度のエネルギー消費量は2018年度に比べ3.11%削減しました。
また、従業員の環境保全・省エネルギーに対する意識向上として、「エネルギー・環境キャンペーン2019-2021」を実施しています。そのキャンペーンのロゴとして「Green YASKAWA Footprint」のステッカーを作成しました。
キャンペーンの最初のテーマは、「暖房時のムダな外気流入」で、暖房ラジエーターの温度調節器の近くに貼って意識付けを行いました。最新のテーマでは、「紙および印刷の削減、照明の節電」で、照明のスイッチやプリンタの近くに貼っています。
これらの活動を通じて従業員の省エネルギーに対する関心が高まっており、今後はリアルタイム計測のソフトウェアや、システムによるエネルギー消費量の社内各所でのモニター表示を拡充し、みんなが意識することで、我々の環境負荷をさらに低減して行きます。
ISO 50001は、エネルギーマネジメントの国際規格で、業種と規模を問わずあらゆる組織がエネルギーを管理し、エネルギーパフォーマンスを継続的に改善していくために利用することができます。
2025年5月にインド安川はインド産業連盟(CII)主催の「全国EHS(Environment, Health & Safety)優秀賞2025」にて、「EHS最優秀実践賞(Best EHS Practices Award)」を受賞しました。
この表彰は、インド安川の世界水準のEHS活動と、持続可能性・健康・職場安全における優れた取り組みを高く評価されたものです。
450社以上が参加する中、インド安川は以下のプロセスで高評価を獲得しました。
・CII専門監査員による2日間の現地審査
・革新性・法令遵守・社会的インパクトを基にした評価スコア制度
さらに、従業員の健康促進施策として、エルゴノミクス(人間工学)やメンタルヘルスを含む包括的なプログラムを導入しています。
この賞の受賞はインド安川の全従業員一人ひとりの努力の賜物であり、『常に安全を最優先に』という私たちの信念が認められた結果です。
人・地球・生産性への責任を今後も果たしてまいります。
2022年3月30日、『北九州市脱炭素電力認定制度』において、いち早くCO2フリー電力を導入した「脱炭素先進企業」として、北九州市内の八幡西事業所と小倉事業所が認定されました。
北九州市は2050年ゼロカーボンシティ実現を目指しており、2025年度までに市内全公共施設を再エネ100%電力へ切り替える「再エネ100%北九州モデル」により、再生可能エネルギーの普及を進めています。本制度は脱炭素への流れを市内企業にも普及し加速させることを目指したものです。
認定企業には『認定ステッカーやロゴマークの提供』などの特典があります。
認定証
認定ロゴマーク
認定ステッカー