技術2005年3月9日
株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)開発研究所は、小形サーボモータ用の新磁気式エンコーダを開発しました。 |
1.開発のねらい
工作機械、半導体製造装置、産業用ロボット等メカトロニクス機器に使用されるサーボモータは、ますます小形化が進み、また耐環境性の向上が望まれています。このサーボモータの制御をおこなうためにモータ軸の回転角度を検出するエンコーダは、小形、高分解能を要求する分野では光式エンコーダが、耐環境性を重視する分野ではレゾルバや磁気ドラムタイプの磁気式エンコーダが採用されています。しかし、最近では、小形、高い耐環境性といった両者の特長を併せ持ったエンコーダが望まれてきています。 |
2.主な特長
(1) |
小形化を実現 |
(2) |
優れた耐環境性 |
(3) | 絶対値検出と高分解能を実現 永久磁石の磁化とホール素子の配置に独自の手法を採用し、モータ回転軸の絶対角度を検出することができるようにしたため、従来使用されていた磁極検出用のセンサを不要としたほか、モータ回転軸の偏心の影響も除去することができます。この結果、小形にもかかわらず角度検出分解能4096p/revの高分解能を実現しました。 |
3.適用事例
サーボモータへの適用の事例として、マイクロサーボモータ(定格出力2W)に適用した例を以下に示します。 |
ヘッドサイズ (mm) |
外径10,厚5
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分解能 (p/rev) |
4096
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使用温度範囲 (℃) |
-20~100
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4.主な用途
ACサーボモータ、DCサーボモータ、ステッピングモータなどの回転角度を検出するエンコーダに適用できます。 |
5.今後の展開
今回開発した磁気式エンコーダの製品化を推し進めるとともに、さらに高性能なエンコーダの開発に取り組んでいきます。 |
[お問い合わせ先] |
株式会社 安川電機 |
開発研究所企画グループ |
課長 藤石 弘希 |
Tel.(093)571-6644 |
Fax.(093)571-6028 |
E-mail.kaikenrq@yaskawa.co.jp |