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ウエハ搬送ロボットMOTOMAN-RC1000Gを開発
- 走行機構レスでワイドエリア搬送を実現 -

新製品2004年11月29日

 株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、300mmサイズのウエハに対応でき、走行軸なしで広範囲搬送が可能な、半導体ウエハ搬送ロボットMOTOMAN-RC1000Gを開発し、2004年12月1日から販売を開始します。

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MOTOMAN-RC1000G

1.製品化のねらい

 半導体業界では、デザインルール(半導体チップ上の配線間の距離)の微細化による高クリーン対応や生産性向上を目的としたウエハ搬送効率のアップが求められています。またウエハサイズの拡大により大型化する製造装置のコンパクト化も課題となっています。
 
 当社のMOTOMAN-RC1000Gは、多関節アーム機構の採用により広い動作範囲と小さな旋回姿勢を両立させることができます。これにより搬送系での主な発塵原因であり、かつ大きなスペースを必要としていた走行機構レスを実現し、製造装置の高クリーン・コンパクト化を可能にしています。さらにアーム先端には2つのハンド(ウエハを保持する機構)を装備可能で、ウエハ処理前後でのハンド使い分けや、ウエハ交換動作などの搬送パターンに対応でき、搬送効率の向上を可能にしています。

 3FOUP*1対応のEFEM*2やソータ*3、製造装置内のウエハ搬送に適したロボットとなっています。

2.主な特長

 (1) 高クリーン環境対応
 多関節アーム機構の採用によりアームを伸ばした際の到達範囲(1076mm:ロボット旋回中心からロボットアーム先端のハンド取り付け中心まで)を大幅に拡大しています。
 搬送機構の中でもっとも大きな発塵原因のひとつである走行機構なしで搬送が行えます。さらに走行機構によりロボット全体を移動させることで起こる気流の大きなの乱れも生じず、周囲の塵がウエハに付着する可能性が最小限になります。
 (2) 装置のコンパクト設計を可能にする動作領域
 多関節アーム機構は、アーム全体を折りたたみ旋回動作姿勢を非常に小さくすることができます。アームを伸ばしたときにはロングリーチ、たたんだ時は小回りの効く動作姿勢となり、広い搬送領域と小さな動作範囲の両立を実現しています。
 走行スペース・機構の不要と合わせて、装置内のロボット干渉スペースを小さくでき、装置内のレイアウト自由度も上がり、装置全体のコンパクト設計が可能です。
 (3) 生産性に貢献する効率搬送
 MOTOMAN-RC1000Gの多関節アーム機構は、単腕でありながらアーム先端に2つのハンドを装備でき、それぞれにモータが接続され独自の動作が可能です。
 これら2つのハンドの使い方で、処理前・処理後を区別したウエハ搬送や、処理室にあるウエハを取り出し新たウエハをセットする入れ替え作業を1度に行えるなど、アプリケーションに柔軟に対応し、かつ高い搬送効率を実現できます。

3.主な用途

 半導体製造装置内等のクリーン環境でのウエハ搬送。

4.販売計画

 (1) 販売開始 2004年12月1日
 (2) 販売計画 1000台/年
 (3)

販売価格 450万円
       ・ロボット本体 MOTOMAN-RC1000G
       ・コントローラ NXC100
       ・ケーブル

 なお本製品は、12月1日(水)から3日(金)まで幕張メッセで開催される「セミコンジャパン2004」において、当社出展ブース内で展示実演予定です。

【文中語句説明】

*1: FOUP(Front Opening Unified Pod)
  ウエハを複数枚(25枚程度)を中に入れて一度に運ぶウエハキャリア
*2: EFEM(Equipment Front End Module)
  半導体製造ラインから供給されるウエハキャリアと半導体製造装置の間でウエハを受け渡しする装置
*3: ソータ
  製造工程でのウエハ処理効率を向上させるためにFOUP内あるいはFOUP間でウエハを入れ替えるたり、ウエハにあるID情報を読み出す装置

 

[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機
ロボティクスオートメーション事業部
事業企画部 課長補佐 安高(アタカ) 博之
Tel.(093)645-7703
Fax.(093)631-8140

 

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