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防じん・防滴仕様 可搬質量20kgの人協働ロボットMOTOMAN-HC20DTを販売開始
-可搬質量向上により人協働ロボットの適用領域を拡大-

新製品2019年11月25日

 株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:小笠原 浩)は、人協働ロボットの新たなラインアップとして、MOTOMAN-HC20DT防じん・防滴仕様 (可搬質量20kg、最大リーチ1700mm) 1125日(月)より販売開始します。

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    MOTOMAN-HC20DT防じん・防滴仕様

1. 製品化の狙い

 生産年齢人口の減少により深刻化する労働力不足を背景に、さまざまな業種でロボットを活用した自動化による生産性向上や製造コスト削減が強く求められています。こうした中、安全柵なし1で人と並んで作業ができる人協働ロボットの活用により、省スペースでフレキシブルな生産ラインの実現が期待されています。当社は、ちり・ほこり・液体などへの耐環境性を向上させた可搬質量10kgの人協働ロボットを今年7月より販売していましたが、ちりやほこり、液体の混入などが想定される過酷な環境下において、より大型なワークの搬送が可能な人協働ロボットのニーズが高まっていました。

 

 そのようなお客さまのご要望に応えるため、このたび可搬質量を20kgに向上させた人協働ロボットMOTOMAN-HC20DT防じん・防滴仕様を製品化しました。過酷な環境へ対応しながら、自動車や機械関連部品製造などを始めとするより大型なワークや複数ワークの同時搬送といった作業工程にも人協働ロボットの導入が可能となり、多様化するお客さまのご要望に応えます。さらに、ロボット先端部にハンド用のコネクタを設置したことで、ロボットハンドなどのツールを直接取り付けることが可能になり、より使いやすさが向上しました。従来の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの特長を引き継ぎ、安全柵が不要なことから狭いスペースにも設置できるほか、安全機能や簡単な操作など、ロボット操作に不慣れな方でも容易に導入が可能です。

1 安全機能により安全柵なしのシステム構築が可能ですが、全てのケースにおいてリスクアセスメントを実施する必要があります。

2.主な特長

1)可搬質量20kgで、大型ワークや複数ワークの同時搬送にも対応

 自動車製造やその部品製造工程ではワークの種類が多岐にわたり、重さが10㎏を超えるような大型ワークを取り扱う工程も多く存在します。また、作業効率向上を目的とした小型ワークの複数同時搬送が要求されるケースなどもあります。可搬質量を20㎏に向上することで、そうした工程への人協働ロボットの導入が可能となり、人協働ロボットの適用領域拡大を実現しています。

 

2)防じん・防滴保護等級2で、IEC規格のIP673を全軸において実現

 全軸においてIP67の防じん・防滴構造を実現しています。また、表面塗装はアクリルウレタン塗装、先端フランジの材質はステンレスを採用しており、衛生面への配慮から水洗が必要な用途での使用も可能です。

2 IEC(国際電気標準会議)で定められている製品の防じん・防水における保護等級(International protection Code

3 IP67:じんあいは侵入せず、一時的な水没に対して保護できる。

 

3)使いやすさの向上

 ロボット先端部にコネクタを配置したことでツールを直接取り付けることが可能で、セットアップ時間の短縮にも貢献します。また、ロボット内蔵ケーブルについても、ロボット先端へのカメラ搭載などに便利なETHERNET用ケーブル内蔵タイプを新たに準備しました。HC10DT防じん・防滴仕様と同様に、当社小型コントローラYRC1000microで動作可能です。

 

(4)安全運転・安心設計

 当社の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの機能を踏襲し、外部からあらかじめ設定した制限値を超える力を検出すると自動で停止する「人協働モード」を備えており、安全柵の設置が不要です1。また、アーム同士を離すことで隙間を確保する「挟み込み防止」の形状となっています。そのため、生産設備の自由度が向上し、今までロボットの導入を見送っていた現場や、ロボットの設置が困難とされていた工程などにおいてもロボットを使用した自動化の可能性が拡大します。

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(5)ロボット操作に不慣れでも簡単な操作が可能

 プログラミングペンダントを使用した従来のティーチング方法に加えて、ロボットアームを直接手で掴んで自由に操作し任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチング機能」を備えています。

 直感的な操作によるロボットへの動作指示が可能になるため、ロボット操作に不慣れなお客さまや、頻繁にティーチングが必要となる工程へのロボットの導入が容易になります。

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3.主な用途

・自動車・機械関連部品などの搬送・組立

・工作機械へのワークの投入(マシンテンディング)

・食品の搬送4

・薬品・化粧品などの搬送

4 SIやユーザーとの間で十分なリスクアセスメントを実施したうえで適用ください。

4.販売計画

 (1)販売開始         2019年11月25日(月)

 (2)販売価格         オープン価格

 

 なお、本製品は20191218日(水)~21日(土)に開催される2019国際ロボット展(会場:東京ビッグサイト 南2ホール 小間番号S2-03)へ出展します。

 

※ETHERNETは、富士ゼロックス株式会社の商標です。

 

【お問い合わせ先】

株式会社 安川電機 

ロボット事業部 事業企画部 営業推進課

宇郷 徳昭

TEL:093-645-7703

FAX:093-645-7802

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