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11kV級 スーパー省エネ高圧インバータを新発売
-海外需要に対応した11kV級直列多重式高圧インバータを製品化-

新製品2006年10月16日

株式会社 安川電機(取締役社長 利島康司)は、既に販売中の直列多重式高圧インバータ(FSDrive-MV1S)3kV、6kVシリーズに加え、11kV入出力タイプを製品化して販売を開始します。

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FSDrive-MV1S 11kV級

1. 製品化の狙い
 当社では生産設備の駆動において省エネルギーに大きな効果を発揮する直列多重式高圧インバータの生産を業界に先がけて実施してきました。
 国内需要に対しては3kV、6kV級の電圧に対し、18機種(容量)をシリーズ化してユーザニーズにお応えして
おりますが、昨今、エネルギー節約の動きが全世界的に広がりをみせ、国内需要範囲の拡大に加え、海外での
需要が増え、特に11kV級への要求が高まってまいりました。
  特に中国では、新設の設備において、11kVの直接入出力が政府より指導されています。
  そこで、このたび当社が既に販売し高品質、高信頼性実績によりご好評を得ています3kV、6kV級製品のインバータセルと制御機能・性能をそのまま踏襲した11kVシリーズの製品化を行い、国外の幅広い省エネドライブに
対応・貢献できる環境を整えました。

2. 製品の特長

 

(1)

11kVを直接受電、直接出力できます。

    1)11kVの直接受電により、インバータの一次側に設置していた降圧トランスが不要となり効率が
向上、また、省設置スペース、設備コストの低減を実現します。
2)11kVを直接出力しますので、11kV級のモータを直接駆動できます。
 

(2)

従来製品である6kV級の特長も保有しています。

    1)高力率、高効率
力率95%以上、効率98%以上と高効率変換のため電力使用量が大幅に削減でき、 初期導入コストを早期に回収することができます。
2)モータサージ電圧*1レス
インバータ出力電流は正弦波であり、既設のケーブル、モータをそのまま 流用できるので、設備を容易かつ安価にインバータ駆動に更新することができます。
3)電源高調波*2対策が不要
経済産業省資源エネルギー庁の「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイド
ライン」*3を十分クリアしており、インバータから発生する高調波電流が電源側に悪影響を与えることがありません。
4)省スペース・省配線
高調波抑制対策フィルタ設備が不要なため、設備がシンプルとなり導入費用の最少化と保守の簡素化が図れます。
 

3. 主な用途

 

ファン、ブロワ、ポンプ等の風水力応用機械
押出機、バンバリミキサ等の定トルク用途
コンプレッサ等専用機械
大容量電動機、発電機の起動用
その他

 

4. 販売計画

 

(1)

販売開始 : 2006年10月21日

 

(2)

製品シリーズ

    11kV級  2600kVA 4900kVA 6000kVAの3機種
  (3) 販売価格 : 7,000~11,000万円 (インバータ単体)
  (4) 販売目標
    2006年度 30台
2007年度 100台

 

 

*1:モータサージ電圧
電力制御でパワーデバイスをスイッチング動作させるとき、モータに発生するサージ電圧です。モータサージ電圧はモータの絶縁劣化を生じさせます。モータに供給する電圧を正弦波化することで解決できます。

*2:高調波  
電力変換装置などで交流を直流に変換する時に発生する商用電源波形より高い周波数を持った歪み波。一般の電気用品は商用周波数が定格となっており、高調波成分が増加すると電気用品に悪影響を与えることになり、ひどい場合は機器の焼損などに至り、この高調波の抑制が必要。

*3:「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」
パワーエレクトロニクス技術の進歩によりインバータ制御を始めとするエレクトロニクス応用機器の普及が進み、これに伴い高調波電流による電力系統の電圧歪みが増大し、機器の障害が顕在化しつつあり、これを防止するため高圧需要家における電力系への高調波流入量を抑制するためのガイドライン。

 

[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機 
システムエンジニアリング事業部
システム工場 第1技術部(ドライブシステム)
課長補佐 大山 哲生・井上 康成
otetu@yaskawa.co.jp・inouey@yaskawa.co.jp
Tel. (0930)25-2279
Fax. (0930)23-2096

 

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