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真空ロボット2機種を新規ラインアップSEMISTAR-Vシリーズ
- 可搬質量10Kg~75Kgまでのシリーズ化を完成 -

新製品2009年11月19日

 株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は有機EL・液晶用ガラス基板搬送市場をターゲットにした真空ロボット「SEMISTAR-V」のシリーズ化を進めてきました。
 このたび新たに大型ガラス基板搬送に最適な2種類の真空ロボット 「SEMISTAR-V35D-G4」(可搬質量35kg、G4サイズ(730mm×920mm)基板用)と「SEMISTAR-V40D-G6」(可搬質量40kg、G6サイズ(1850mm×1500mm)基板用)をラインアップに加え可搬質量10kg~75kgまでのシリーズ化を完成させ市場対応力を強化しました。 (参考資料ご参照) 

1.製品化のねらい

 最近の有機EL基板業界では基板製造技術の進歩により基板の大型化が可能になりG4サイズガラス基板の装置開発が盛んになっています。またG6サイズガラス基板の装置開発も予想されています。「SEMISTAR-V35D-G4」、「SEMISTAR-V40D-G6」はこれに合せて開発した双腕形で、昇降軸付き4軸水平多関節構造を採用した真空ロボットです。各ガラス基板の大きさに適した広い動作範囲、高速動作性能を実現し、各種ガラス基板等を高真空中(1×10-6Pa)で高速搬送・移載することが可能です。更に双腕であることから基板処理室での処理前の基板と処理後の基板の入れ替えが同時に行えるので装置の効率的な運用を可能にします。
 先行して製品化した有機ELの重いマスク*1搬送を目的とした可搬質量が大きい「SEMISTAR-V65S」と「SEMISTAR-V75D」と併せて可搬質量10kg~75kgまでのシリーズ化の完成により用途に合せた最適な真空ロボットが選択できます。また搬送質量や基板サイズに関わらず共通の操作性・メンテナンス性を提供することが可能になり生産設備の更新や維持を容易にします。将来的にはより大型のガラス基板にも対応できるロボットの開発も視野にいれています。

2.主な特長

2.1 SEMISTAR-V35D-G4の特長
(1)高真空中で有機EL・液晶用などのガラス基板の搬送が可能
 平行リンク機構*2等の適用による高剛性アームにより35Kg/アームの可搬能力と繰り返し位置決め精度各軸±0.3mmの性能を持ち、磁性流体シール*3により高真空中での低発ガス性能*4を実現しています。
 最大730×920mm(G4クラス)のガラス基板の搬送・移載等が可能です。

 

(2)長短2種類のストロークを用意
 使用状況によって最適なロボットを選択できるよう、前後方向ストロークの違う2機種(短ストローク仕様(2050mm)・長ストローク仕様(2357mm)を用意します。

 

2.2 SEMISTAR-V40D-G6の特長
(1)高真空中で有機EL・液晶などの大形ガラス基板の搬送が可能
 平行リンク機構*2等の適用による高剛性アームにより40Kg/アームの可搬能力と繰り返し位置決め精度各軸±0.5mmの性能を持ち、磁性流体シール*3により高真空中での低発ガス性能*4を実現しています。
 最大1850×1500mm(G6クラス)のガラス基板の搬送が可能です。

 

(2)分割可能なマニピュレータの採用
 可搬質量のアップにともないマニピュレータの全高が1540mmとなり天井高さが低い生産ラインの場合、マニュピュレータ一体のままでは装置への組付けができない場合が想定されます。そこでマニュピュレータのアーム部と胴体部を分割可能な構造にしました。分割することによりクレーン等での吊り揚程・容量などが小さくて済むため、生産ラインの早期立ち上げが容易になります。

3.主な用途

大形有機ELガラス基板や液晶基板製造などにおける真空中のガラス基板の搬送

4.販売計画

4.1 SEMISTAR-V35D-G4
(1)販売開始  2009年11月21日
(2)販売計画  100台/年
(3)販売価格  短ストローク仕様:1727万円/セット(税込み)
          長ストローク仕様:1762万円/セット(税込み) 
〔ロボット本体、ロボットコントローラ、プログラミングペンダント他〕

 

4.2 SEMISTAR-V40D-G6
(1)販売開始  2009年11月21日
(2)販売計画  50台/年
(3)販売価格  3020万円/セット(税込み) 
〔ロボット本体、ロボットコントローラ、プログラミングペンダント他〕

 

[語句説明]
*1:マスク
  ガラス基板上に回路を生成するときに使用する「原版」のようなもの

*2:平行リンク機構
前後に動作するアームを2重化しアームの剛性や精度をアップさせる構造

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2009/11/67_index_3_1.jpg

*3:磁性流体シール
磁性流体を回転軸の周りに密着させ、流体の遮蔽膜を作ることで大気と真空の境を実現したクリーンなシール

*4:低発ガス性能
ロボット本体からの放出ガスが極めて少ないこと。放出ガスが多いと装置内の真空度が低下したり、汚染する大きな要因となる。

お知らせ:「SEMISTAR-V35D-G4」は2009年11月25日から11月28日まで東京ビッグサイトで行われる「2009国際ロボット展」の安川電機ブースにて展示・実演を行う予定です。

 

  - お問い合わせ先 -
株式会社 安川電機 ロボット事業部 
事業企画部 中村 和憲
Tel:093-645-7703 Fax:093-631-8140

製品写真

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2009/11/67_index_4_1.jpg

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